理想と現実は一生近づかない生き物
理想と現実とは常に相反する。
こうあって欲しいと言う期待は誰もが持っている理想であり、人はそれを於い続ける。しかし現実とはそれを遮る、物事とはそんなにうまくはいかない。人はその現実を毎日改善する為の努力をするしか無く、思い通りに行かない現実を非難しても、誰かのせいにしても現実は変わってはくれないのだ。
僕の妻は、夫婦、家族と言う理想があった。夫は常に家族の事だけを考え、場合によっては全てを投げ打ってでも家族を守り、幸せにしてくれる存在であるべきだと。
僕はその理想を理解していた。そしてその理想に近づく為に生きてきた。
現実はそう簡単ではなかった。家族を幸せにする為には、働き養わなければならない事、自分がどんなに努力をしても、僕と言う人間にも限界があり全て期待通りにできない事、僕自身にも人格がある為か、疲れストレスが重なり疲労してくる事、これら現実が理想を遮った。
僕は結婚してから馬車馬のように働いた。そして自分の全てを投げ打ってでも妻と家族の為にできる事だけをやってきた。でも妻の理想にはならなかったのだ。追いかけても追いかけても、いつまでも妻の理想は遠くへ行ってしまい、届かなかった。
そして今その理想を実現できない現実では、離婚を告げられ、家から追い出され、全てを失った。
僕にとっての理想とは何だったのか?空っぽになった今よくわかった。ただ妻と子供達の笑顔を見て過ごせる生活である事を。
僕は失敗した。
今振り返って見ると、仕事を辞め、家族を支えるだけに時間を作る事ができ、そして妻が完璧と思える行動ができる自分ができたとしたら、妻は幸せになっていたのだろうかっと。
理想とは終わりがなく、近づくとまた遠くへ離れてしまうものだと気づいた。
だから理想と現実は一生近づかない生き物なのだ。
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